「シールド線」の用語解説
- ケーブルの周りを金属でおおったもののことだよ
- 電波ノイズを防ぐ役割をするよ
- 編線タイプと金属箔タイプがあるよ
一言でいうと
シールド線とは
電波ノイズを防ぐために、金属のシールドでおおったケーブルのこと
です。
詳しい説明
電子機器は、それぞれで通信するために、ケーブルを使って信号をやりとりしています。
テレビの線がわかりやすい例ですが、自動車や家電とかも、見えない所にケーブルがたくさんあって機器どうしの通信を行っています。
このケーブルはとっても便利なのですが、周りに電波がとびかっていると、ノイズを受け取ってしまってちゃんと動かなくなったりします。
ほかにも、ケーブルに流れる電流が電波を出してしまって、周りに迷惑をかけちゃったりもします。
(このことを、EMSとかEMIとかいいます)
そこで、電波の影響を小さくしたい!と作られたのが、シールド線です。
シールド線は、ケーブルを金属で覆った形をしています。
(もうちょっと正確に言うと、外の被覆とケーブル本体の間に金属の膜がはいっています)
金属は電波を吸収・反射してくれるので、周りに金属があるとなかのケーブルを電波から守ってくれるんですね。
シールドになる金属は、アルミ箔みたいなのをケーブルにそのまま巻くタイプと、細い金属をあみあみして作る編線タイプがあります。
そのへんのケーブルには、曲げやすくて使いやすい編線タイプが多く使われますが、ノイズをできるだけ抑えたいときは、金属箔タイプのものが使われます。
ついでに、もう少しややこしい「シールドの接地」についても解説しておきます。
金属は電波を吸収するので、電波によって電圧を持つようになります。
ここで、電波が強かったりケーブルが長かったりすると、そのぶん起きる電圧も大きくなるので、金属自体がノイズ源となってしまうこともあります。
すると結局ケーブルが影響を受けちゃうので、シールドになる金属をアース(接地)して電圧が高くならないようにする、ということをよくやります。
アースする場所はケーブルのはしっこになるので、片方だけ接地すると「片端接地」、両方接地すると「両端接地」と呼ばれます。
ただ、実際にノイズ対策をしていると、「接地したほうがいいはずなのにノイズ悪化したぞ??」ってなることもちょくちょくあります。
なので、そのあたりは実際にテストしてみて決めた方がよかったりもします。
最後にまとめるよ
つまり「シールド線」という名前を聞いたら、「電波ノイズから守るために、ケーブルをおおうように金属が入ってる線なんだな~」と思っておいてください。