「生産中止(ディスコン、EOL)」の用語解説
- 電子機器業界の生産中止について話すよ
- 電子部品の生産が終わっちゃうことだよ
- 電子基板のメーカーは置き換え品を探すことになるよ
一言でいうと
生産中止(ディスコン、EOL)とは
電子部品の製造や販売が終わっちゃうこと
です。

詳しい説明
順を追って説明していきましょう。
電子機器メーカーは、だいたい電子回路を自前で設計して作っています。
電子回路は、コンデンサや抵抗、トランジスタ、ICなどいろんな電子部品を組み合わせて作るのですが、
この電子部品はいろんなメーカーが作っているので、各電子機器メーカーは部品メーカーから部品を買い集めて、自社の回路にのっけています。

で、電子回路は一度設計するのにけっこうな時間と労力がかかるので、できればずーっと同じ回路を使いつづけたいです。
実際は新製品とかも作らなきゃなのでずっとは無理ですが、それでも数年とか数十年とか作り続けていることがおおいです。

ただ、部品メーカーも商売なので、買う人が少なくなったり、ほかの部品を作りたくなったりすると、欲しいメーカーがいてても部品の生産を止めちゃいます。
その時、部品をまだ買ってくれているお客さんに向けて声をかけていく際にいうのが、「生産中止」という言葉です。

で、「生産中止」だとかっこよくないので、
英語の「End Of Life(製品の終わり)」を略して「EOL」と言ったり、「discontinued(終了)」を中途半端に略して「ディスコン」と言ったりもします。

ちなみに、いきなり「生産終わるのでよろしく!」と言って生産を止めちゃうと、電子機器のメーカーも製品が作れなくなって困ります。

なので普通は生産を止める1年以上前とかにお知らせをしたり、生産を止める前に大量に作っておいて、しばらく部品を供給し続けたりします。
その間に部品を使っているメーカーは設計変更して、なんとか製品を作り続けられるようにしています。
こうやってメーカーでは製品が作り続けられているんですね。
ちなみに、いろんな製品を作っているメーカーだと、けっこうな頻度で生産中止の報告がきます。
なので、部品をおきかえる設計変更に特化したチームがあったりもします。
そのチームのことはだいたい「量産維持」と呼ばれます。

最後にまとめるよ
つまり「生産中止(ディスコン、EOL)」という名前を聞いたら、「電子部品の生産が終わっちゃうから設計変更しなきゃなんだな~」と思っておいてください。